キムチ唐辛子

今年、大豊作のキムチ唐辛子

ほんとはどこの畑もそうなのだろうが、お野菜の出来具合は、投資家の都合でも、消費者の動向でもなく、お天道様の都合で決まる。
というのに…

豊作になればなったで価格が下落した白菜をトラクターで引いて潰したのはこの前の冬ではなかったか。
今は、コロナ下で、天候不良で生産量が落ちた野菜を、通常よりも安値で市場に卸す、近隣の農家の方たち。
一方、都会では、「野菜高騰している!!」との声を聞く。

市場経済ってなんだか、イビツ。

豊作になったらみんなで、豊かに食べられるその時の食べ物をふんだんに食べる。、
不作なら不作で、わずかに生き延びて育ってくれた豊かさを、惜しみつつ味わう。
これが自然の摂理だろう。

不作でも、季節が違っても、ちょっとお金出せば、高いと思いつつ買えてしまうお野菜たち。
「市場原理」や、「市場原理に作り出された便利さ」は、実に”不自然”だと感じてしまう。

最近、お客様の何人かが、「都会で野菜が高騰しているので値上げしてもらっていいですよ」と親切にお声がけ下さる。

しかし、我が家の労力が増えたわけでも、野菜が足りなくて困っているわけでもない。
「市場で高騰している」は、本質的には我が家には何の関係もないのだ。

というわけで、うちのお野菜は、市場原理とは関係がないのです。
お天道様さまの都合で、収穫量が下がれば、お野菜の量が少しは変動するでしょうが、幸いなことに、この悪天候の中でも、我が家で食べる以上のものが収穫でき、みなさまに恵みを分かち合うだけのお野菜があります。

お値段は据え置きです。それを「お得」と考えるのかどうか。
例えば、世の中に野菜が溢れかえって野菜の値段が下がっても、この農園の野菜の値段を下げることはないと思います。

だから、うちの農園は、損得でのお付き合いは難しい。

うちの畑は、食べてくださる方の命の責任の一端を負っていますが、食べてくださる方には、安いとかお得とかコストパフォーマンスとは違う、畑とのつながりを感じてくれたら嬉しいな、と思っています。

だって、あなたの命は(少なくともその一部が)、この畑から来ているんですから。