
昨日まですくっと立ち上がっていたのに、倒れてしまったズッキーニ
今年は、ひと月以上にも及ぶ長い梅雨。
しかし、雨は降ったりやんだりで、一日中降り続くことはなかった。
夏野菜たちは、なんとかこの長い梅雨を乗り切って、突然やってきた猛暑のなかすくすくと育っていた。
のだが…
ここにきて、立て続けに発生した台風。
暴風の被害こそないけれど、一日降り続く雨がもう7日も。
はじめの一週間は、何事もなく元気だった野菜たちも、7日が過ぎたころに急に異変が訪れる。
胡瓜は急に葉を黄色くした。
白茄子は膨らまなくなった。
オクラは成長が遅い。
ミニトマトは赤くならずに割れる。
枝豆は膨らむ前に黒ずんでしまう。
水の苦手なズッキーニは、ついに、大きいものから倒れていく…
自然農は、体感として気候の変動には強く、すぐに壊滅と言う感じではない。
家の隣の畑でナスを慣行栽培しているご近所の方は、「今年は茄子の育ちが悪い…まだ、ピークも迎えておらず、ちゃんと儲けもでていないのに、苗が弱りだした」とがっかりした様子で話していた。
天候ばっかりは、どうにもなりませんねぇ…
などと、慰める言葉も見つからず適当に相槌を打ったのだが、後になって考えるに
本当に、どうのもならないのだろうか?
これって世に言われている気候変動じゃなかろうか。
都合の悪い天候をすべて気候変動と言うのも気が引けるけど、多すぎる台風、雨雲の発生は、その例としてよく引き合いに出ている。
つまりは、「どうにもならないもの」じゃなくて、「自分たちが引き起こした結果」なのかもしれない。
今朝、私は落ち込んだ気分で畑を見回った。
雨の畑は嫌いじゃない。ひとり、レインコートを着込んで、静かに雨に打たれながら収穫するのも気持ちがいい。
でも、この暗がりの畑はもう一週間以上も続いている。
恵みの雨… この地域、水源は豊富にあって水は人工的に頑張ってあとからでも与えることができるが、しかし、お天道様はそうはいかない。
もし、こんな気候が続いたら、この地域で作物を作るには、人口的な環境をハウスの中で整えてやらなければならない。
つまり、「もっと環境負荷が高く、もっとお金も労力もかかる方法で」
気候変動は次の悪循環を生む布石なんだ。
私はどの考えに至って、ぞっとした。
この長雨を、畑の遠くに住んでいるみんなは、どう感じているのだろう。