ほったらかしの田んぼですくすく育つ稲
今年、初めて田んぼにトライしました!
お米は、稲刈り後も、脱穀、とうみ、籾スリ…といろいろ手間がかかるんですが、楽しみながらちょっとずつやっています。
「よくやるねぇ」と、農場仲間もあきれ顔(笑
でも、なんだかとっても楽しい。
がーーーーっと最新式の機械を通しちゃうとわからない、ひとつひとつの工程の、仕組みとか意味とかがよくわかる。
脱穀は、稲の穂から籾を落とす作業。
めっちゃシンプルな、刃のついた歯車を足踏みで回転させて籾を落とします。
この籾には、藁や、ペラペラの中身のない籾がたくさん混じってしまうので、これを”とうみ”という手回し式の機械にかけます。
手回しで回転する羽が風を起こし、軽い藁や籾を吹き飛ばしてくれるという単純な仕組み。
回す速さで飛ばされる籾も変わり、初めは、飛ばし過ぎて、中身のある籾まで弾いてしまったり。
メータもない手回し式の機械で、頼りになるのは、ヒトの体感だけ。
何とアナログ!!!
そして、アナログとは、手加減次第で結果が変わる、なんとも面白い世界!
藁と分けられた籾を、やっとこさ籾スリの小さな電動機械にかけると、玄米になります。
ここで… 黒っぽいクズ米がまあまあ混じって落ち込みましたが…さらにこれを色選別するコイン式の機械に通すと、綺麗な玄米になるそうです。(やってみるのは、まだ、これから!)
籾をはずし、軽いゴミを吹き飛ばし、籾をすってもみ殻をはずし、最後に、色でクズ米を分ける。
これだけのことをして、美味しいお米が手に入るとは、知らなんだ!!!!
お米って有難いなぁ。
確かに手間なんだけど、一つ一つの作業が尊くて、単純な繰り返し作業も、とても神聖な気分を味わいました。
これで生計を立てている農家さんにとっては、ど素人の我々の手作業は、それどころではない効率ですが(笑
我が家は、今のところ、ただ目の前のことに魅了され、目いっぱい楽しんでいればいい。そんな贅沢な時間を生きています。
「効率」といえば、田んぼを巡っては、みながこう口をそろえます。
「買った方が安い」
手間かけた分のリターンがないと、一緒に田んぼにトライした仲間も肩を落としていました。
田んぼに大活躍のコンバインは、買うと1台数千万円。借りても、1反につき数万円、コメの卸値は下落の一方… 一般的にも、慣行栽培のコメ農家はほとんど赤字だそうです。
実は野菜だって「買った方が安い」です。
地元の産直市場にいくと、心が折れそうになるくらい野菜が安く、そして、とても新鮮!! Σ(; ̄Д ̄)
農薬や肥料のことはわからない野菜が多いけれど、それを差し引いても、都会で見るより、断然に美味しそうで、カラダによさそう…
コンビニでバイトして現金を得て、コメや野菜を買った方が、たぶん「安い」。
でも…それは、「ホント」なのか???
実は、本来買えないはずのものを、安く買っているのではなかろうか…
そして、その「安く買った分」は、世界のどこかにひずみをため込んでいるはず。
「買った方が安い」世界なんて、持続可能なわけがない。
いずれは破綻がくる「買った方が安い」世界を、みんな平気で続けるし、実際に畑をやっている仲間たちの間でさえ、どこか他人事なんだなぁ…
もんもんとしながら、…さて、来年はどうやって田んぼをやろう、とぼんやり。
楽してコンバイン?
せっせと、手がり?
どちらが、我が家に、そして、世界に持続的かな?